スポーツ、または仕事で次々にレベルアップをしていく人、目標を達成していく人にあなたはどんな特徴を感じますか?貪欲である、ストイックである、楽しんでいる、継続性があるなど人により意見は違い、様々な特徴をあげられるかと思います。

成長を持続させる人の共通点

私は現在まで沢山のプロアスリートや経営者をメンタルコーチしてきましたが上記のように「成長を持続させる人、結果を出し続ける人」の特徴の1つに「競技や仕事、そして日々のトレーニングを楽しんでいる」ということをあげます。どのように楽しんでいるかというとイメージしやすい言葉を使えば「ワクワク、ドキドキ」しているということです。まるで子供が公園の遊具で夢中になり遊んでいるかのように練習、試合、日常生活を楽しんでいるのです。
プロアスリートと聞くと、とにかく歯を食いしばってストイックに技術練習やフィジカルトレーニングをやっているイメージが先行しますが、そのような一見ストイックに見える筋トレですら楽しんでいることが本当に多いです。なぜ、そのように楽しみながらレベルアップをしていけるのか?今回はその楽しむコツについて紹介していきます。

楽しむために必要なハードル設定

私たちがワクワク、ドキドキするときそれは、ゲーム感覚があるときではないでしょうか。現在は、スマートフォンの普及により空き時間などで簡単にゲームを楽しめる環境になりました。なぜ、子供から大人までゲーム熱中してしまうのでしょうか?それは「報酬の設定」が秀逸だからです。
例えば、「マリオブラザーズ」のようなアクションゲームではステージをクリアするごとに難易度があがり、毎回「頑張ればなんとかクリアできそう」というレベルが設定されています。その設定にプレーヤーの私たちはハラハラ、ドキドキしながら「なんとかクリアしたい!あと少しでクリアできる!」と時間を忘れ、熱中してゲームにのめり込みます。
つまり、私たちはクリアすることで得られる高揚感や達成感などの「報酬」を得るために全力を注いでいくのです。そして、「あと少しでクリアできる。このステージをクリアすればラストステージにいける」と報酬を手にしたくて熱中することでゲームのスキルもいつの間にかレベルアップしていきます。

なんとかできそうなゴールを描く

コロンビア大学による2016年の研究で研究者は被験者にスペイン語を覚えるように指示し、その際に問題の難易度を「解くのは簡単」「なんとか解けそう」「解くのが難しい」のパターンに分けました。
その上でさらに暗記中の集中力レベルを計測すると「なんとか解けそう」な単語を覚えていったグループがトップとなりました。作業の難易度が低すぎても高すぎても私たちの集中力は下がってしまい、「なんとかできそう!」という難易度にチャレンジすることで集中力も高まるのです。
サポートするプロアスリート達は毎日の練習や毎週の試合、年間の目標設定でこの「報酬の設定」を実践しています。練習では「この技術を高めて試合で試してみたい!」とワクワクし、試合では「練習でやってきたこのプレーをして周りを驚かせたい!」と子供がスポーツに熱中するかのように自然とチャレンジを繰り返していきます。そう、頑張ってチャレンジするのではなく自然とチャレンジしてしまうのです。当事者に努力感はないのです。

ゲームのように楽しみながら成長する

このように「なんとかできそう!」とチャレンジすれば達成できるレベルの目標を設定することでよりゲームに近い状態になり、楽しみながら競技や仕事のスキルアップにつなげられるかもしれませんね。
ストイックにレベルアップを目指すことも大事かもしれませんが、今回紹介したように「報酬設定」をすることでワクワク、楽しみながら活動をすることで自然と未来は明るくなるように思えますね。