ストレスは悪いものか
「ストレス」とは一般的に「悪いもの」であり大敵であり、できれば「ない方が良い」と多くの方はとらえているように感じます。私もかつてはそうでした。「ストレスはできるだけ避けたい」と捉えていました。全国トップレベルの高校サッカー部時代、トップチームに昇格後に経験する名将と呼ばれる監督が作り出す憂鬱すぎる練習の雰囲気に練習前から胃が痛くなっていたことを思い出します。また、プロテスト最終選考前の誰も話をしないロッカールームの殺伐とした雰囲気に今までにない押しつぶされそうなストレスを感じたことを記憶しています。あなたはストレスについてどう感じますか?ストレスって悪者?ストレスって味方?多くの方は当然かもしれませんが「ストレスは悪者」だと思っているでしょう。しかし、興味深い情報があります。
逆境が人生の満足度をあげる
ニューヨーク州立大学の心理学者マーク・D・シーリーらが行った研究で逆境を多く経験した人とほとんど経験していない人の人生に対する満足度を調査しています。するとほどよく逆境を経験している人の方が断然人生に対する満足度が高かったというのです。
ストレスのある経験(逆境)は後に良い思い出になったりそのときの仲間が一生の友になったり一生の話のネタになったりその経験があったから今の自分があると思うようになるようなのです。現在、ストレスをかかえて生活している人からすると「そんなプラスなとらえ方できない」と言われると思いますがきっとあなたも過去の良い経験を振り返ってみると
・あの厳しい指導者がいたから~
・あの厳しい練習を乗り越えたから~
・きつかったけどみんなで頑張って~
というふうにプラス側に過去の逆境をとらえている節もあるのではないでしょうか。スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガルは「ストレスは人を賢く、強くし、成功へと導く」と断言しています。
ストレスは捉え方次第で味方になる
大事なのはストレスをどう捉えるかです。
●ストレスを成長に必要な味方ととらえるのか
●ストレスを悪者ととらえるのか
ステージをあげていくアスリートはストレスを成長のスパイスと捉えあえてプレッシャーを作り出す環境に身を投じ自己成長を促していきます。メンタルサポート契約をしているバスケット日本代表選手は次のようにストレスを捉えています。「私は多少、ストレスを感じるくらい自分にプレッシャーをかけた方が成長もするし、試合でもうまくいく」ストレスは逃げるものではなく使うもの。
ストレスはあなたの大切なリソースなのですね。
・厳しい指導者という環境
・自分を信頼してくれないコーチ
・恵まれていると言えない練習環境
・仕事(学業)とスポーツの両立
・他者からの否定や批判
それらのストレスをどう使うのか、それは腕の見せ所なのです。あなたはストレスをどう自己成長につなげるていきますか?